今回取材したのはGrowSpiral代表の有年楓斗さんです。GrowSpiralは化粧品・洗剤類の企画、販売を行っている株式会社Lifexiaの中の1つの事業部で、「学生が社会人と肩を並べて挑戦する」という設立から変わらない想いを軸に現在13名の学生が所属しています。もとはECサイトの商品ページ素材作成をしていましたが、現在は地域に還元するような公益性の高い企業の売り上げや認知度の向上を図る試案を考案、実行しています。有年さんには、その代表として学生ならではの強みだと感じるところや、自身が成長できたと感じるところ、今後の展望などについて伺いました。
スタートは地域の魅力を発信すること
学生記者:では早速、GrowSpiralの概要について教えてください。
有年さん:はい。GrowSpiralは2024年1月18日に設立され、現在13名の従業員がいます。主な事業内容は、地域に貢献する企業の売上や認知度の向上を目的とした提案やイベント企画の実行です。現在はLifexiaの商品を使った販売促進なども行っています。
学生記者:なるほど。事業内容についてもう少し質問させていただきます。元々GrowSpiralはECサイトの商品ページ素材作成の事業をしていたとお聞きましたがなぜそのような事業に行きついたのかが気になりました。また今は別の事業をされていますがどうして路線変更されたのですか?
有年さん:地域にはまだ知られていない魅力的な企業がたくさんあります。その魅力を発信するため、学生にできることは何かを考えたときに商品ページの素材作成という事業に行きつきました。しかし、この事業だとそういうのが得意な人に任せきりになってしまうという課題がありました。また、作ったものもプロの方に一度見てもらって、それをまた自分たちで修正して、という作業を3~4回程繰り返さないといけなくて。今やっているようなイベントへの参加や企画の事業も元々していたので、今年の4月から路線変更して今の形になっています。
お互いを尊敬しあえる環境
学生記者:次は事業の中で大事にしている価値観、考え方などを教えてください。
有年さん:メンバーが多いので良い案が沢山出るのですが、そういう時にそれぞれの考えを尊重することを大事にしています。特に4年生同士の衝突が多く、初めは他のメンバーも見ているだけだったのですが、今では他のメンバーも積極的に議論に加わるようになり、より前向きな意見交換ができるようになりました。
学生記者:なるほど。そのようなポジティブな衝突になる理由は何でしょうか。
有年さん:「お互いが尊敬し合えていること」ですかね。社会人と同等のビジネスをしたいというビジョンを持つ学生が集まっているので、必然的にレベルの高い学生が集まっています。なので衝突はあっても互いに尊敬し合えていて、結果的にGrowSpiralが停滞しないようにお互いが良い影響を与え合えています。

学生の強みは”フットワークの軽さ”
学生記者:次はGrowSpiralの皆さんが「学生」であることに注目した質問をします。まず、事業の中で学生と社会人との間にどのような差を感じましたか。
有年さん:1つはリアクションスピードですね。1日遅れたら商談が無しになるということもあるので、リアクションスピードはとても大切なんです。2つ目はビジネスの流行りについていくことです。学生なので20代の流行りについていくことはできると思うのですが、ビジネスとなると学生はどうしても情報を得るのが難しくて。
学生記者:なるほど。ではそれらをどのようにして克服していますか。
有年さん:まず、リアクションスピードについては学生同士でリマインドをするようにしています。また、もし問題が起これば理由を聞き、改善していくようにもしています。ビジネスの流行りについては株式会社Lifexia社長の飯渕さんに教えてもらいながら対応していくようにしています。
学生記者:学生同士だけでなく、社会人の方との繋がりも活用されているのですね。逆に学生ならではの強みを感じたところはありますか。
有年さん:フットワークの軽さですね。事業の中でイベントに参加するのですが、学生は名刺を持っていくようにしています。特に社会人となると業務中の方に声をかけて名刺を渡すのはタイミングを見極める必要があり、難しさもあると思います。しかし、そうした行動に心を動かされ、商品を購入してくださる方もいらっしゃいます。そのような学生の行動力が新たなビジネスチャンスや人との繋がりを生み出すこともあり、学生だからこそ許される大胆さを、フットワークの軽さとして強みにできていると感じています。
学生が社会人と肩を並べて挑戦し続けられる場所
学生記者:最後は有年さん個人の考えについて、いくつか質問させていただきます。まず、GrowSpiralに参加した理由はなんですか。
有年さん:自分の成長のためです。元々はバイト先の友人からの紹介で、初めは話を聞きに行くだけのつもりでしたが、実際に先輩たちのピリッとした空気感や発言を聞いていると自分の持つ劣等感や不安を乗り越えて成長できるんじゃないかと思い、参加を決意しました。
学生記者:なるほど。ご自身の成長のために加入されたのですね。では実際、有年さんが自分で成長したと感じるのはどんなところですか?
有年さん:自分自身への評価がどんどん厳しくなっているところです。自分の代表という立場についても、「今自分は何ができているのか」「本当に代表でいいのか」と自分自身に問いかけることが多くなりました。周りの人が良いと言っても自分はまだまだだと思うし、メンバーのレベルが高いので先輩と自分を当てはめてもっと頑張ろうと思えています。
学生記者:代表という立場について自身で問いかけることもあるのですね。では、有年さんが代表になったのはなぜですか?
有年さん:代表になったのは先輩からの推薦です。前代表がすごい人で、自分はそうはなれないと思っています。ただ、代表が自分になってからGrowSpiralが落ちたとは言わせたくないし、むしろより良くしたいと思っています。僕の代表という肩書はそのための責任のようなものだと感じています。
学生記者:ありがとうございます。では最後に、今後の目標や力を入れたいことは何ですか。有年さん個人のことと、GrowSpiralのことの2つ教えていただきたいです。
有年さん:僕個人のことだとプレゼン力に力を入れたいです。学生にとってもそうですが、特に社会に出てからは、プレゼン力の有無がプロジェクトの成否を左右すると言っても過言ではないほど、重要な力だと考えています。僕は自分でプレゼン力が無いと感じているので、資料作りの方法を仲間に教えてもらったり、発表が上手な人の真似をしてみたりすることで成長したいと思っています。
また、GrowSpiralでは学生が社会人と肩を並べて挑戦していく場所であり続けることが目標です。これは設立から変わらない想いですね。そのためにはチャレンジできる環境であったり、社会人とのつながりを作ることだったり課題はまだ沢山あります。最近では特にこのような記事や新聞に取り上げられることに力を入れたいと考えていて、実際今1年生がSNSの運用を始めています。そういった活動を通してGrowSpiralを知ってもらい、繋がりを生み出せないかと考えています。

編集後記
「学生が社会人と肩を並べて挑戦する」という目標はとてもレベルの高いものですが、今回の取材の中であったように、お互いを尊敬しあうことや自分自身に満足しない姿勢を見ると、そんな高いレベルの目標を追いかけられるだけの環境であること、またその環境に適応できるだけのモチベーションがあると感じ、同じ大学の学生としてとても刺激を受けました。組織をもっとより良くしたいと意気込み、自身に厳しく向き合う有年さんが代表を務めるGrowSpiralの今後が楽しみです。
〈執筆者〉福知山公立大学 地域経営学部 地域経営学科 2年 角田陽菜