- 株式会社アルヴェアーレって何してるの?
- 商品への思いとは。
- 大学生がクラウドファンディングに挑戦!
- たくさんの人に知ってもらうために。
- 学生が得た“実践的な学び”
- 同じプロジェクトに携わる学生から見た、小川さんとは。
- 伝わってくる商品への思い
はじめに
今回は、株式会社アルヴェアーレの代表の小川まことさんと、一緒にプロジェクト活動をしている福知山公立大学の学生さんに取材させていただきました。
前編はクラファン編、後編は1月17日公開予定の起業編の2部構成でご紹介いたします。本記事は、前編のクラウドファンディング編です。
株式会社アルヴェアーレって何してるの?
福知山でぶどうを栽培している小川まことさん。
そんなぶどう栽培の際に、山のヒノキが陰を作ってしまい、栽培の妨げになっていたそうです。そこでヒノキを伐採したところ、「この切ったヒノキ、もったいないので、何か活用できないか」と思われたそう。すると、たまたまテレビでエッセンシャルオイルのテレビを見たことをきっかけに、自分も作ろうと思い立ったことがきっかけだそうです。
しかし、販売をしていたところ「オイルの使い方がわからない」という意見をもとに、オイルを活用したボディークリームとボディーソープを開発。
この森の精油所では、電気、ガス、化学燃料等を使用せず、薪の高火力で蒸留し精油を抽出。
また、蒸留水には水道水や農薬が入らない、昔わさびの栽培に使用されていた沢水を使用しており、不純物の入らない安全な精油を提供しています。
そして今回、この自信作を皆さんにも使っていただくため、大学生を巻き込んでクラウドファンディングに挑戦!!
前編のクラウドファンディング編では、代表の小川まことさん、大学生の福井鈴奈さん、鍋島圭輔さん、太田真鈴さんにインタビューし、今回のプロジェクトについて迫って行きます。
商品への思いとは。
学生記者:この商品において1番のアピールポイントを教えてください。
小川さん:1番は京都の素材を使用しているというところです。
京都・森の製油所では、ブドウの栽培のためにヒノキを伐採せざるを得ない状況なのですが、そのヒノキをエッセンシャルオイルとして使用しています。これは森を循環的に活かすサーキュラーエコノミーの実現にもなっています。また、効能面でも有機JAS認証米を使用したコメ発酵エキスと植物由来100%の商品であるため、繊細な肌の方でもしっとりとなじむことに加え、クロモジやゆず、ヒノキなど和の香りを楽しむことができます。
学生記者:なるほど。環境にも使う人にも良い商品となっているのですね。この商品は、特にどんな人に使ってほしいとお考えですか。
小川さん:この商品は素材・製法などすべてにおいて非常にこだわりを持って、最高級の商品に仕上げられたと思っています。そのため、特別な日の御褒美、プレゼントなどにご購入いただけると嬉しいですね。
学生記者:とても自信のある商品であることがうかがえますね。では、この商品が世の中に普及していくことで、社会にどのような意味をもたらすとお考えですか。
小川さん:先にも述べたように、この商品はサーキュラーエコノミーの実現にも繋がると考えています。資源の有効活用と再生可能性に焦点を当てることにより、環境への負荷が低減され、持続可能な社会への一翼を担っていける可能性に意味があると考えます。
大学生がクラウドファンディングに挑戦!
ここからは学生さんにお伺いしました。
学生記者:今回のクラウドファンディングにおいて大学生はどのような取り組みをしているのか教えてください。
福井さん:大学生は、特にSNS活動(Instagram、Facebook)、パッケージデザイン(ラベル、箱)、AR動画作成(商品をスマホでかざすとAR動画の再生)、広報活動(ラジオ出演、記者会見、チラシ配りなど)に注力して活動しています。
学生記者:なるほど。学生は特に販売促進の活動に取り組まれているのですね。では、どうしてこのクラウドファンディングチームに参加しようと思ったのですか?
福井さん:地域発の商品に、学生なりの視点で付加価値をつける取り組みにチャレンジしたかったからです。また経営学について学ぶ中で、実績のある講師たちの下で学び、実践的にマーケティングについて学びたい思い、今回参加させていただきました。
たくさんの人に知ってもらうために。
学生記者:この活動は学びの場にもなっているのですね。では、学生の皆さんが、現在特に力を入れている事を教えてください。
鍋島さん:主に3つあります。
1つ目は、SNS活動です。デジタル化が進む中で、今回のクラウドファンディングではデジタルマーケティングに注目しSNS活動に注力しています。SNS活動では、学生ならではのデザイン、アイディアを通して集客活動を行っています。Instagramを中心に、より多くの人に商品や奥京都の魅力を知っていただけるよう、注目を集める投稿を試行錯誤中です。
2つ目は、AR動画作成です。今回のクラウドファンディングは、パッケージに「和紙」「藍染」「漆」という、福知山の伝統技術が多く取り入れられています。これらを次世代に受け継ぐべきだと考え、デジタル技術を使ったAR動画を作成しています。
3つ目は、広報活動です。FM丹波では、地域に向けた商品の魅力の発信を行いました。また、清水寺の1000Marketに参加し関係者様にパンフレットを配布し、ご挨拶、宣伝を行うとともに、自社製品の販促やクラファンにチャレンジする新商品の宣伝等を行いました。
学生記者:SNSやメディアを活用して情報発信につとめておられるのですね。今後はどのようにアプローチしていく予定ですか?
鍋島さん:これからは、SNS拡散からプロジェクトを知ってもらい、Makuake(=国内クラウドファンディングプラットフォームサイト)で事前予約してもらうために誘導をしていこうと考えております。
まずは、TikTokを始めるなどSNS活動により力を入れ、そこから商品に興味を持っていただくためのメール登録コミュニティへの誘導をします。メール登録していただいた方へ、時間をかけ共感してもらい、Makuakeでの初速の協力をお願いするという流れです。
そのために、今後もSNSや幅広い広報活動を通して商品の宣伝を行っていきます。SNS活動は、デジタル世代向けの発信を行い、広報活動では、SNSでは獲得できない顧客層の獲得を行います。
FM丹波のラジオ放送では地域住民、清水寺では観光客、京都の高島屋ではデパート層をターゲットにおいて広報活動を行っていきます。また、今後は関西以外での集客に向けて、国外の新聞社での広報活動も行っていきます。
学生が得た“実践的な学び”
学生記者:この活動を通して難しかった事、障壁になったことは何ですか。また、その障壁をどのようにして乗り越えたのか教えてください。
太田さん:広報活動を通して、幅広いターゲットの獲得に苦労しました。全国へ福知山・商品の魅力の発信を目的としています。そのため、幅広いターゲットを獲得したいと考えており、ターゲットによって質問が異なること、求める回答が異なること、商品に求めていることが異なり、ターゲットに合わせた商品説明に苦労しました。
そこで、ChatGPTを活用して、対象、行動、場所などから想定質問を検討し、広報の場それぞれに合った想定問答を準備しました。そのため、より効果的な宣伝、説明を行うことができ、幅広いターゲット層の獲得につなげることができました。
学生記者:この活動を通して学んだこと、身についたスキルについて教えてください。
太田さん:付加価値をつける手法について学びました。マーケティングの基礎を学び、クラウドファンディングを行うことで他学生では体験できない貴重な経験をさせていただいています。
小川さんの商品は全国展開していける商品であると考えており、いかに付加価値をつけて提供していくかについて学生一同、注力しています。
福知山の魅力をデジタルの形で提供するAR動画の作成、京都府無形文化財の丹後二俣紙を使用した高級感のあるパッケージ、SNSを通じた商品の魅力の発信など学生ならではの視点、アイディアからよりよい形で商品を提供できるように工夫しています。
同じプロジェクトに携わる学生から見た、小川さんとは。
学生記者:今回のプロジェクトで関わられた小川さんは皆さんから見て、どのような人なのでしょうか。
太田さん:商品に対して妥協しない真摯な職人という印象です。森の製油所を訪れ、作業風景を見学させていただいた際には、来客があろうとも作業を妨げることなく、真剣に仕事に打ち込む姿に感心しました。商品の素材や製造方法に関しては、納得がいくまで徹底的にこだわり抜かれている様子からも、職人気質を感じました。
学生記者:この記事を読んでくださった方に対して最後に一言(意気込みなども)
学生の皆さん:12月23日(土)からMakuakeにおいてクラウドファンディングがスタートします。小川さんのこだわりぬいた商品に、さらに学生なりの視点で付加価値をつける取り組みにチャレンジしておりますので、応援よろしくお願いします。
一人でも多くの方にこの取り組みを知っていただきたいと思いますので、Instagram・Facebookへも足を運んでいただけると幸いです。
伝わってくる商品への思い
この商品は様々な方々が尽力して環境に配慮し、天然にこだわって作られた商品で、非常に価値の高いものであると感じました。ぶどう栽培の弊害になっていたヒノキを活用するというきっかけからここまで大きく進展し、もったいないものの活用の可能性が広がりました。
また同じ大学の学生がクラウドファンディングを通じて社会に価値を広めようと日々頑張っている姿を日々見ていると、心から応援したくなります。
ぜひ私も応援したいですし、今後のクラウドファンディングに注目していきたいです。