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グンゼグループの歴史を知ることができるグンゼ博物苑〜木村苑長が見る地域社会と若者へ〜

本記事は、グンゼ株式会社 グンゼ博物苑(京都府綾部市)で苑長を務めておられる木村昌夫さんにインタビューをしました。

就職活動中の学生は、きっとこれからの自分の未来やキャリアについて、期待や不安を抱えているのではないでしょうか?

木村さんが語ってくれた言葉には、そんな私たち大学生にとって大切なヒントがたくさん詰まっています。

「挑戦すること」「失敗から学ぶこと」「未来への種をまくこと」。これらは、社会に出る私たちが必ず向き合うテーマです。そして、そのすべてが次のステップへ進む力になるということを、木村さんは教えてくれました。

この記事が、あなたにとって新しい挑戦のきっかけや、迷ったときの道しるべになることを願っています。

グンゼ株式会社

グンゼ株式会社は、1896年に創業し、綾部に本社を置くグローバル企業。主に4つの事業を有するグンゼグループ。多岐の分野においてグンゼ独自の技術開発に取り組んでいる。

「変革と挑戦」をキーワードに、新しい価値を創造し 「ここちよさ」を提供することで持続可能な社会の実現に貢献することを掲げている。

入社34年目 博物苑苑長 木村昌夫さん

「メンタルは、経験から鍛えられる」

こう語るのは、グンゼ博物苑の苑長である木村昌夫さん。

彼の幼少期は、読書に夢中になり、そこで培われた読書の楽しさが、今も彼の思考と行動を支えているという。

彼のグンゼキャリアは、1990年に入社してから滋賀県の守山工場での勤務から始まった。28歳で東京勤務になった際は、サラリーマンとしての第二ステージを迎えた。

しかし、田舎と都会、異なる環境を経験してきたからこそ「どちらにも良さがある」と語る。都会では「ビジネスマンらしさ」を磨き、地方では地域とのつながりを深めてきた。

そんなさまざまな経験を経て現在は、綾部市で地域の人たちや未来を担う子どもたちと日々向き合っている。

若い頃に鍛えたメンタル

学生の私が、最も興味を持ったのは「メンタル」についての話だった。

彼は「嫌なことや逆境を乗り越える経験が、自然とメンタルを鍛えていく」と語る。

木村さんが話す「メンタルの鍛え方」は、特別なトレーニングではなく、日々の経験や挑戦がその基盤となるということだ。

人前で話すのが得意な人なんて最初はいない。でも、何度も挑戦するうちに、“これくらいなら大丈夫”って思えるようになってくる」。

木村さん自身も、若い頃は人前で話すのが苦手だったそう。でも、何度も場数を踏むうちに、徐々に慣れていったと振り返っていた。

そして、「緊張するのは当たり前。でも、それを怖がりすぎず、まずやってみることが大事だと思う」。

また、木村さんは「嫌なことがあって落ち込むのは誰でも同じ。でも、その時に“これをどう次に活かすか”を考えることがメンタルを強くする一歩になる」と教えてくれました。

「失敗や逆境に直面した時こそ、自分を見つめ直すチャンス。そこを乗り越えるたびに、次の壁が少し低く感じるようになる」と語る木村さんの言葉は、実際の経験に裏打ちされた説得力があった。

私も木村さんの話を聞きながら、「まずは挑戦してみることが大事なんだ」と改めて感じた。

博物苑 苑長としての信念

現在、木村さんが注力しているのは、子どもたちへの教育や体験を通じた「未来世代への種まき」だ。「子どもの頃の記憶は鮮明に残る」と語り、博物苑を訪れた子どもたちに「グンゼ」という企業の理念や面白さを伝えたいと考えている。

例えば、クリスマスやハロウィンイベントの企画、昭和レトロ展など、子どもたちが親しみやすいイベントを通じて、地域社会と企業の架け橋を目指している。

「子ども時代の記憶って、大人になっても鮮明に残るものなんだよね。楽しい体験が、将来のキャリアのきっかけになるかもしれない。それを手助けできたら嬉しい」と木村さん。

彼は「1人でも2人でも、この博物苑をきっかけにグンゼに限らず、地域で働きたいと思ってくれる子どもが現れたら、それだけで価値がある」と語る。

また、苑長としての活動の中で特に心に残っているのは、学校訪問でのエピソードだという。中学生たちとのディスカッションを通じて、彼らの純粋な疑問や未来への期待に触れると「こうした交流こそが博物苑の役割だ」と実感するという。

迷ったときこそ動いてみる

最後に、木村さんからメッセージをいただいた。

「若い時に苦労することは、将来の土台になる。挑戦を恐れず、まずはやってみることが大事。どんな経験も未来への“糧”になる。」


木村さんがこう話す背景には、自身の若手時代の経験があります。地方工場での勤務や、初めての東京勤務、そして数々の転勤先で直面した困難。すべてを通じて、木村さんは挑戦の大切さを実感してきた。

特に20代の頃は、まだ自分の力を知らない時期。それだけに、いろいろな経験を通して自分の限界を押し広げるチャンスだと言う。

「若いうちの下積みがあるから、30代、40代で任される仕事の幅が広がる。だからこそ、楽をせず、苦労の中に学びを見つけてほしい」

乗り越える山があるからこそ、そこから学びを得て、自分を変えるきっかけにできる。何もしないで楽をしてしまうと、そのチャンスすらつかめない。

これから社会に飛び込む学生たちに、苦労の中にこそ、成長の鍵が隠れているという力強いエールをいただいた。

取材後記

木村さんが繰り返していたのは、「まず動いてみること」の大切さです。

「失敗を恐れて何もしないのが一番もったいない。動けば何かが見えてくるし、その経験が次につながる」。

就活や新しい挑戦の場面で迷うことも多いかもしれません。でも、その迷いを突破するためには、まず一歩を踏み出すしかありません。動くことでしか得られない気づきやチャンスが、自分を成長させてくれるはずです。

木村さん自身も、初めての仕事や転勤先ではたくさんの不安や緊張がたくさんありました。でも、その一つひとつを乗り越えることで、「こんな自分でもできるんだ」という実感をつかんでいきました。それが、30年以上のキャリアを支える力になっているのです。

「最初からうまくいかなくていい。経験を重ねることで、少しずつ自分に自信が持てるようになる」

木村さんの言葉は、就活や社会に出ることに不安を感じる私たちにとって、心強いエールです。

今の一歩一歩が、未来の自分を作る土台になります。この記事が、あなたにとって新しい挑戦のきっかけや、迷ったときの道しるべになることを願っています。

<執筆者>  福知山公立大学 地域経営学部 地域経営学科 3年 森中公太

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