- 「NEXTE福知山ってなに?」
- 地域にワクワクするネットワークを生み出したい!
- 地域の課題はジブンゴト(代表理事:四方常之)
- 一生の仲間に出会う(理事:栗原健司)
- 楽しみながら挑戦をする(理事:赤石洋平)
- 眩しい未来を見つめる目
NEXTE福知山ってなに?
今回のインタビューでは、福知山を中心に活動する「一般社団法人NEXTE福知山」(以下、NEXTE福知山)の皆さんにお話を伺いました。NEXTE福知山の皆さんは普段、異なる地域に住み、異なる仕事をされています。 しかし、福知山を拠点に地域における新たな事業の創出・活動の支援や、イベントなどを通したコミュニティづくりを精力的に行っています。地域の人と共にワクワクしあえるつながりをつくり、産学公、そして全国の仲間とも連携して、みんなの思いを一つずつ実現していくことを目標にしている法人です。 本記事では、福知山公立大学の2年生3人がNEXTE福知山さんにインタビューのご協力をいただき、その実態をご紹介します。またメンバーであるNEXTE福知山の活動を紹介しつつ、メンバーの四方常之さん、栗原健司さん、赤石洋平さんのお三方のスタイルにも迫っていきます。
地域にワクワクするネットワークを生み出したい!
学生記者:最初に、NEXTE福知山を立ち上げたきっかけを教えていただけますか? 四方さん: きっかけは、起業家、企業内起業家などを育成する「 NEXT産業創造プログラム」に参加したことでした。同プログラム修了後も「学んだことを活かして地域プロジェクトを応援し、みんながワクワクするような地域の仕組みを作りたい!」と考え、一緒に受講していた栗原さん、赤石さんとともに2022年7月に一般社団法人としてNEXTE福知山を設立しました。NEXT産業創造プログラムの修了生45名の中には、起業された方や企業の中で新規事業を立ち上げた人もいます。 NEXT産業創造プログラム卒業生の活動をNEXTE福知山のホームページで紹介することで、広く活動を知ってもらい、起業や新規事業を目指す人が増えてくれれば良いと考えています。 学生記者:具体的にはどんなふうに活動をされているのですか? 栗原さん:法人を立ち上げて初年度は、「第3回福知山地域クラウド交流会」のイベント運営や、ホームページの立ち上げなどを行って、NEXT産業創造プログラムにもアドバイザリー講師として参画しました。 今後も、地域における新たな事業の創出・活動の支援や、イベントなどを通したコミュニティづくりを通して、地域の人と共にワクワクしあえるつながりをつくりたいと思っています。産学公、そして全国の仲間とも連携して、みんなの思いを一つずつ、実現していきたいです。 しかし普段は、メンバーの四方は京都府で機械製品の会社に勤務し、栗原は滋賀県で繊維・化学メーカーに勤務、赤石は福井県で建築設計会社に勤務しています。 各々、異なる地域で異なる業種の仕事をしているので、頻繁に会って会議をすることが難しいです。そのため、活動は主に平日21時以降、もしくは土日にオンラインミーティングで対応しています。普段の活動は、平日21時以降、もしくは土日に行っています。主にオンラインミーティングで対応しています。 学生記者:皆さん異なる地域に住み、異なる職業でありながらもここまでの活動ができていることから、気持ちがあれば起業はできるという可能性を感じました。しかしその拠点を福知山にするにあたって有利なところと不利なところがあると思います。それはどんなところだとお考えですか? 赤石さん:福知山の良いところは、ローカルでありながらも、よそ者が排除されることなく、北近畿の「ハブ」として、多くの人が入りやすい雰囲気があるところだと感じています。 反対に不利な点は、自然災害が起こりやすく、冬は大雪に悩まされるところや、インフラの整備が充分でない場所も多く、立地としてもアクセスがあまり良くないところだと考えています。 昨年は、企画していた「 第3回福知山地域クラウド交流会」が大雪警報のため中止になりました。 また、都市部ではないため、自分から行動する意思がないと成長の機会や人とつながる機会を得られにくいこと、つながりたいと思ってもその手段が分からないことが都会と比べると不利な点だと考えています。 だからこそ、NEXTE福知山の事業で地域や住民、行政や企業など、それぞれの溝をなくしたいと思っています。 学生記者:まさにNEXTE福知山さんが、産学公をつなぐ地域プラットフォームとしての役割を果たし、地域の活性化を目的に活動されていることがわかりました。福知山をはじめとした北近畿の今後が楽しみになりました。 では、次にお一人ずつにインタビューをさせていただき、パーソナルな部分に迫っていきます。まずは代表理事の四方常之さんにご質問させていただきます。
※地域クラウド交流会:地域住民が起業家の応援を通して、地域活性化を目指す交流会形式のイベント。起業家だけでなく、地域の人たちが参加することで、地域全体のビジネスの活性化につながることを目的としている
地域の課題はジブンゴト(代表理事:四方常之)
学生記者:四方さんのNEXTE福知山を立ち上げるきっかけや思いはなんですか?また四方さんにとってNEXTE福知山はどのような存在ですか? 四方さん:私は、現在勤務している会社の「地域貢献」の理念に共感して、「自分も地元を盛り上げたい」と思い、綾部に帰ってきました。だから、地域貢献は以前から考えていましたが、さらに起業してみたいという思いが合わさってNEXTE福知山の立ち上げにつながりました。 将来的にNEXTE福知山は、地域の方々がジブンゴトとして地域活性に取り組んだり、地域課題に向き合ったりできるネットワークを担いたいと考えています。私にとってNEXTE福知山の活動は、私たちが出会った様々な分野・野望を持っている方々から刺激を受けるので人生のモチベーションになっています。 学生記者:地域に貢献したい思いと起業したい思いからNEXTE福知山ができたのですね。とても地域愛を感じました。そんな四方さんの座右の銘と、これから社会に出る学生や何か始めようとしている学生に一言いただけますか。 四方さん:私の座右の銘は『できる!』です。やり抜く信念を持っていれば何事もできると考えています。また、「気づいた時が最速」だと思っています。大学生の皆さんは、いつ始めても遅すぎることはないので、やりたいと思ったことを遮二無二取り組んでください。 学生記者:四方さんは行動力の凄さを感じました。興味のあることにとことん取り組んでみようと思います。では次に、理事の栗原健司さんにお伺いします。
一生の仲間に出会う(理事:栗原健司)
学生記者:栗原さんのNEXTE福知山を立ち上げるきっかけや思いはなんですか?またNEXTE福知山がどのような場になっていますか? 栗原さん:私は福知山公立大学北近畿連携機構の連携研究員をしていて、そのご縁があってNEXT産業創造プログラムに参加することにしました。 NEXTE福知山の活動では、普段の会社での勤務ではできない経験ができています。企業では、自社の存続のために、どうしても利益を求めてしまう部分があり、一度関係ができた仕事仲間でも付き合いがスパッと切れてしまいます。 しかし、今の活動では、気の合う仲間と持続的に付き合いながら、地域に貢献することができ、そこに魅力を感じています。 また、産学公連携においては、それぞれの組織の手が回らないところをカバーする、潤滑油のような活動をすることを目標にしています。私にとってNEXTE福知山とは、これまで学んできたことやNEXT産業創造プログラムで学んだことのアウトプットの場になっています。 学生記者:アウトプットの場。この活動を心から楽しんでおられる印象を受けました。 では栗原さんの座右の銘と、こらから社会に出る学生や何か始めようとしている学生へ一言お願いします。 栗原さん:私の座右の銘は『謙虚』です。謙虚に学び続ける姿勢は何歳になっても必要だと感じています。学生の皆さんにはいろんな世界を見て、五感で感じとるという経験をしてもらいたいです。 学生記者:謙虚に学び続ける姿勢は私たち大学生にも重要なことだと感じました。私も大学生のうちに海外に行って異文化に触れるなど、様々な経験をしたいと思います。 では最後に、同じく理事の赤石洋平さんにお伺いします。
楽しみながら挑戦をする(理事:赤石洋平)
学生記者:赤石さんのNEXTE福知山を立ち上げるきっかけや思いはなんですか?またNEXTE福知山の活動のモチベーションは何になっていますか? 赤石さん:そうですね、もともとは長く東京で働いていましたが、2年前に地方に異動することになって。そんな転機を迎えた時に、これまでの経験をアウトプットする機会にできればと思い、NEXTE福知山の活動を始めました。 この活動が地域の中でコミュニティの輪を広げたり、NEXT産業創造プログラム卒業生の交流の場になったりすることを目標にしています。NEXTE福知山は私にとってアソビバのような、実験場のような楽しく活動できる場所になっています。 私は、同じ課題を持つ人が集まっている分、思いを共感しやすいところに、地域の可能性があると考えています。 都会でなくとも、オンラインで仕事仲間とつながることができる時代になったからこそ、地域の横のつながりを大切にしながら、仕事と両方とも両立した生活を送ることができています。 また、仲間で課題を持ち寄ることで、気軽に試行錯誤ができ、何度でもトライ&エラーができると考えています。楽しみながら活動を広げていくという価値観を広めていくことが私のモチベーションになっています。 学生記者:都会から来られたからこそ地方地域の魅力を発見し、その強みを活かして心から楽しく活動されている印象を受けました。最後に赤石さんの座右の銘と、こらから社会に出る学生や何か始めようとしている学生へ一言お願いします。 赤石さん:私の座右の銘は『思い立ったが吉日』です。やらなくて後悔するよりもやって後悔する方がいいと考えています。学生のうちは社会人と違って失敗も学びになるため、実質失敗というものはないと考えています。だから失敗を恐れず何事にも挑戦してほしいです。 学生記者:学生だからこそ、失敗を恐れず挑戦していこうと勇気が湧きました。 一般社団法人NEXTE福知山の皆さん、お忙しいところ取材のご協力いただきありがとうございました。
眩しい未来を見つめる目
取材を終えて、NEXTE福知山の皆さんの挑戦を恐れない姿に、背中を追いかけたくなるようなかっこよさを感じました。それぞれの座右の銘からも感じられるように、いつまでも学びの姿勢を持ちつつ挑み続けており、まさに社会やこれからの人生に不安を抱く大学生に背中を見せてくれています。 今後もNEXTE福知山さんの地域の可能性をたくさん引き出していく活動に注目していきたいです。
<執筆者> 福知山公立大学地域経営学部地域経営学科3年 森中公太