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Style note 06:株式会社アルヴェアーレ 代表 小川まことさん「趣味は、仕事。」

  • はじめに
  • ぶどうから始まる、「出会い」
  • 人生のターニングポイント
  • ワカモノへのメッシージ
  • さいごに(楽しく生きる事とは。)

はじめに

本記事は、株式会社アルヴェアーレ記事の起業編です。

株式会社アルヴェアーレ 〜京都・森の製油所〜 代表の小川まことさん。ぶどう栽培や販売の他に、山の檜、間伐材を使った、エッセンシャルオイルなどを製造販売をされています。

元々は京都市内に住んでいたが、フルーツ王国で知られている岡山のイベントで人生の転機が。後編では現在京都府福知山市で、ぶどうを栽培している背景や人生の人生Styleに迫っていきます。

前編では、大学生とともにクラウドファンディングに挑戦された様子をご紹介しています。ぜひ、そちらもご覧ください。

ぶどうから始まる、「出会い」

学生記者:どうして福知山市に移住して、ぶどう栽培をされたのですか?

小川さん:元は京都市伏見区に住んでいたのですが、岡山のイベントに行ったことがきっかけです。ぶどう栽培に興味があり、そこで知り合いの方から山と家を譲り受ける話が出たことや、福知山に畑などもあるからということで、3年前に移住しました。いくつもの偶然が重なって今に至ります。

学生記者:福知山でのぶどうの栽培は難しいですか?

小川さん:ぶどうの栽培に関しては一般的な方法と変わりません。しかし、京都より岡山での栽培の方が、農家に対してのサポートが充実しているなと感じます。

学生記者:岡山はフルーツ王国と聞いたことがあります。

小川さん:そうですね。岡山は農業立国を目指しています。

学生記者:京都は、観光や京野菜が強いですよね。では、栽培されたぶどうはどのように販売されているのですか?

小川さん:実は、まだブドウはできていないのです。起業して3年目ですが、ぶどうも実がなるまでに3〜4年かかるんです。そこで現在は、ぶどう栽培の畑づくりの過程ででた間伐材をエッセンシャルオイルとして販売する活動をしています。

学生記者:エッセンシャルオイルに着目されたきっかけはなんですか?

小川さん:山の東の斜面に生えている檜を切らないと、ぶどうが作れないので、初めは檜を売る方法を考えていました。しかし、偶然エッセンシャルオイルを作っている人に出会い、檜が活用できることを知って、やり方を聞き始めたことがきっかけです。

学生記者:山の木を無駄なく仕事に結びつける、近年話題になっている、まさにサーキュラーエコノミー事業ですね。

小川さん:はい。たまたま「勿体無いから何か活用できないかな」というのがきっかけなので、循環型生産方式は特に考えていませんでしたけどね。(笑)でも、活動が評価されて、福知山市SDGsパートナー企業にも選出されました。

学生記者:このエッセンシャルオイルの商品で社会に伝えたいことはありますか?

小川さん:世の中に出回っているこのような商品は、人工香料や化学物質がたくさん使われているし、そうではない天然素材を使ったものがたくさんあります。

うちは天然ですので「香害」も少なく、人に優しい商品です。

アトピー、敏感肌、アレルギーに悩む方々にも、安くはないけど適正価格でお届けできたらなと考えています。

*香害とは、合成洗剤や柔軟剤、化粧品類などに含まれる合成香料(化学物質)のにおいによって、不快感や健康被害が生じること。

伝統の丹後和紙を商品のパッケージに使用

人生のターニングポイント

学生記者:小川さんはどんな20歳でしたか?

小川さん:私は、元々中卒で大工の見習いをしていました。21歳で子供ができて、大工も独立しました。しかし、離婚したり、バブル崩壊で会社の経営が厳しくなったり、様々なことが重なった20代でしたね。

学生記者:21歳で起業されたことは、とても勇気のあることですね。その20代でのターニングポイントはなんですか?

小川さん:ターニングポイントは、平成元年の25歳のときですね。綾部市の記念事業として京都経済同友会と、大手自動車メーカーがサーキットとホテルを、綾部に作る計画があったんです。その運営会社の費用を捻出する会社(不動産会社)の役員になりました。そしたらバブル崩壊で大手自動車メーカーが手を引くことになり、京都経済同友会も手を引いて計画が頓挫。総量規制で融資も止まってしまって、本当に困りました。

当時自分は専務で、5つ上の社長、みんな若かったですが、年商15億くらいの会社でした。しかし、ある工事で不渡りが出て、会社が倒産してしまいました。

でも今振り返ると、その会社でのいろんな出来事で、自力でがむしゃらにやったのが今の糧であり、自分の力をつけることになったと振り返ります。

学生記者:壮絶な人生ですね。その後はどういった経緯で農業の道へと進まれたのですか?

小川さん:その後は、いろいろな会社の役員をやったりしてきました。来年は60歳(2024年)。建築業界とは違う仕事がしたいという思いがあり、それで農業にというのが移住してきたきっかけですね。

ワカモノへのメッセージ

学生記者:趣味はありますか?

小川さん:前までは、釣りとゴルフでした。50代に入ってから膝が痛くなってきたため、釣りにはまりましたね。でも、最近は仕事が趣味みたいになっています。

学生記者:仕事が趣味みたいとは、とても面白い感覚ですね。

小川さん:そうですか?仕事は仕事と思ったらだめだと考えています。遊びの延長と思っているくらいがいいのかもしれません。負担にもならないし、やっているうちに楽しくなってきますよ。

学生記者:仕事観が楽しそうな印象ですが、好きな言葉はなんですか?

小川さん:ネバーギブアップ、成せばなる、生きてるだけでなんとかなる。ですかね。

学生記者:20代で前に進みたい人に一言いただけますか。

小川さん「迷わず進め。いくら考えても、悩んでも答えは出ない。」ですかね。一歩を踏み出さないことには前に進まないし、山の頂上からの景色は、自分の足で山に登らないと感動しない。即行動することを、20代の皆さんに伝えたいですね。

学生記者:勇気を持って一歩踏み出せるようなお言葉を頂戴いたしました。本日はありがとうございました。

さいごに(楽しく生きる事とは。)

取材はオンラインでしたが、和気藹々とお話をすることができました。

そこで、会社名であるアルヴェアーレの意味をお尋ねしたところ、「昔持っていたマンションの名前が気に入っていたから。」ということでした。バブル崩壊、会社の倒産など、様々な経験をされてきた方ですが、趣味が仕事という通りどこかユーモアで、楽しそうに人生をすごされている印象を持ちました。

アルヴェアーレは、イタリア語でハチの巣、人が集まる、という意味を持ちます。

今回、エッセンシャルオイルを活用したハンドソープやボディークリームを、大学生と一緒にクラウドファンディングに挑戦されています。

いくつになっても楽しく生きている人には、目標があり、人を巻き込む魅力があるのかもしれません。

〜メモ〜

・ぶどうの販売は、2024年開始予定。

・オイル関連商品は、清水寺1000market(サウザンドマーケット)([毎月28日開催 不動尊ご縁日の市 便り | 音羽山 清水寺](https://www.kiyomizudera.or.jp/news/1000market.php))などでの直接販売

・現在、高島屋京都店でも取り扱っている。

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<執筆者>  福知山公立大学地域経営学部地域経営学科2年 森中公太、渡部大陸 、高島駿斗

<インタビュアー> 森中公太

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